温肌TIPS

靴下を履くのが苦手な方へ~温活セルフケア法~

冷えにも、その性質と適したケア方法があります。

足先が冷えているのに靴下を履きたがらない方がいらっしゃいます。そのような方は、東洋医学的に「陰虚症」と呼ばれる状態であることが多いです。陰虚の「陰」は、水や体液を意味し、体の水分が減っているために体内の熱を冷ますことができなくなり「火照り」に繋がりやすい傾向があります。その結果、足先を温める靴下を好んで身に着けないのです。

火照りを感じている一方でそれは表面的な現象に過ぎず、本質的には冷えがあります。体のどこかで熱を発散させたがっているにもかかわらず、実際には冷えているという「隠れ冷え性」のようなものと言えます。

靴下を履くことに前向きになれない方は、一度、天然素材の靴下を履いてみてください。
ナイロンなど化学繊維の衣類は、履き心地が悪いことがあります。コットンなど天然素材であれば、抵抗なく快適に履けることが多いです。

春から夏にかけては、特に下半身が冷えます。熱は上にあがっていく性質を持っているため、体の下の部分は冷えてしまいがちなのです

他には、筋力が足りずに血流を体のすみずみまで届けられず、冷えを感じる方もいらっしゃいます。そのような方は、足首を上下に動かすことを習慣にしてみてください。椅子に座った状態で簡単に行うことができます。足首を上下に動かすことで血行が良くなります。その結果、不思議と上半身の火照り感がなくなります。立って行うより負荷が少ないですし、デスクワークをしながらや、テレビを見ながらでも気付いた時にできます。

ぜひ一年を通して、ご自身の生活に取り入れやすい温活セルフケア方法を見つけていただければと思います。

〈教えてくださった方〉​

奈部川 貴子先生​

美容アナリスト。顔ツボセルフケア研究家。美容ジャーナリストとしてスキンケア取材を通じて「肌が内臓の鏡である」ことに気付き、世界中にある顔の反射区・ツボ療法やフェイシャルリフレクソロジーを研究。鍼灸を学びながら独自のフェイスマップ®メソッドを確立。鍼灸師。​
著書 『美肌をつくる顔のツボ・反射区ケア 綿棒で1分押し!フェイスマッピング』​​(学研プラス)