温肌TIPS

ストレッチで首凝りをリセット~セルフケア法~

首の凝りは、スマホの長時間使用をする現代人に特有の悩みです。現代人は、一日三時間以上、スマホを見る習慣があるという統計も存在します。東洋医学的にも、首が凝っていると体全体に熱がまわっていかず、自律神経の乱れをはじめ、不調につながりやすいです。不眠に悩まされている方は、首が凝っている場合が多いです。

そこで、首の凝りをとる二つのストレッチをご紹介します。
首をまわすより、効果的で、簡単にできます。首をまわすと「後頭下筋群(こうとうかきんぐん)」という首の筋肉にアプローチすることができるのですが、首を支えている筋肉は他にもあります。

まず、立った状態で、手首を前側にして、机の上など平面的な場所に手のひらをつけます。その時、体を後ろに引き、手のひら全体をつけるのがポイントです。気持ち良さを感じながら、ゆっくりと腕の内側をのばします。
洗面所に行った時、キッチンに行った時、座る前など、色々な場面でこのストレッチをしていただければと思います。

次に、片方の指先全体をもう片方の手で持ち、腕の内側をのばすようにします。そして、腕の内側をのばしたまま、腕を体の片方に向けます。この時、体は正面を向いたままにすることがポイントです。このストレッチは、左右5回ずつ繰り返しましょう。

この二つのストレッチは、首の後ろから肩や背中に向かって広がる「僧帽筋(そうぼうきん)」のみならず、「頭半棘筋(とうはんきょくきん)」、「頭板状筋(とうばんじょうきん)」という首を支えている筋肉をゆるめることができます。この二つの筋肉は深い場所にあるのですが、指先から神経でつながっているため、このストレッチでほぐすことができるのです。デスクワークやスマホの長時間使用による首凝りを解消するだけではなく、血行も良くなり、姿勢の矯正効果もあります。
冬は、寒さで姿勢がより縮こまってしまい、首も凝りやすくなっていますので、ぜひ実践してみてくださいね。

〈教えてくださった方〉​

奈部川 貴子先生​

美容アナリスト。顔ツボセルフケア研究家。美容ジャーナリストとしてスキンケア取材を通じて「肌が内臓の鏡である」ことに気付き、世界中にある顔の反射区・ツボ療法やフェイシャルリフレクソロジーを研究。鍼灸を学びながら独自のフェイスマップ®メソッドを確立。鍼灸師。​
著書 『美肌をつくる顔のツボ・反射区ケア 綿棒で1分押し!フェイスマッピング』​​(学研プラス)