連載
芽吹いたばかりの若葉を、
私たちは、摘みます。

Vol.4 五島列島のヤブツバキのおはなし。

五島列島には、古くからヤブツバキという品種の椿が生息し、なおもその数は日本一だと言われています。遣唐使の時代、貢物としても重宝されていた椿油は、長い年月のあいだ、ずーっと日本女性の美を支えてきました。

島全体に約1,000万本。五島列島に足を踏み入れた私たちが知ったのは、この五島列島の最大の資源である椿が、現地の雇用や産業として十分に成り立っていないという事実でした。島に根付く椿産業とは、すなわち、椿油産業。実の収穫から種を絞るまでの限られた時季にしか仕事にならず、島民が生計をたてるだけの産業として発展できなかったのです。

本当だったら化粧品は、もっと効率の良い他の土地、もっと開発の進んだ他の植物の寄せ集めだってできたのです。

でも私たちは、五島のヤブツバキじゃないと、意味がないと思っています。
まるごと余すことなく使うことに、とてもこだわっています。

なぜなら私たちは、
目を疑うような姿で生きるヤブツバキに出会ったからです。

他の木がろくに根もはれないような崖っぷち、激しい潮風が年中吹き荒れる場所で、無理やりにでも根をはり、ありえない角度で枝を伸ばし、寝そべるように重力に耐えながら葉を大量につけ、粛々と花を咲かせている、ヤブツバキに。

それはまるで、生命の叫びそのものでした。
椿の、生きたい、生きたい、という声が聞こえてくるかのような必死の姿。

その姿に、はっとしたのです。
私たちがつくりたいのは、データのすぐれた成分の寄せ集めではない。
この生命力を、この生きる力を、届けたい。そしてお客様の生命力そのものを引き出して、ともに生きる化粧品をつくりたい、と。

だからこそ私たちは、五島のヤブツバキを、五島の自社農園で育てています。
五島列島がこれからも椿と生きていけるよう、里山を整備して椿を植えました。
私たちがこれからも椿と生きていけるよう、種だけでなく葉や枝や花まで責任をもって原料化し、持続可能な産業を目指しました。

ON&DOのアイテムのひとつひとつには、他でもない、ヤブツバキの生命力が詰まっています。それを少しでも感じながら、肌にそっと手を触れるスキンケアの時間が、お客様の生命力に灯をともす時間になりますように。

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