温肌TIPS

寒暖差アレルギーとセルフケア法

春と秋に、鼻の不調をはじめとするアレルギー症状が出ることがあります。花粉症と間違われることも多いですが、アレルゲン検査をしても特定のアレルゲンが見つからない場合は、気温の寒暖差が原因となる「寒暖差アレルギー」に当てはまるかもしれません。

冬は寒い日が続き、夏は暑い日が続き、気温の寒暖差があまりありません。一方、春や秋は、気温や湿度の変化が激しく、自律神経のバランスを崩しやすくなっています。

医学的にも寒暖差アレルギーの確固たる原因はまだ分かっていませんが、自律神経が影響を及ぼしやすい部位の一つが、実は「鼻」なのです。寒暖差による自律神経の不調が、鼻の不調に繋がっていることが考えられます。

鼻は、三叉神経という「感覚」を司る神経が通っています。これは、香りを感じる嗅覚を司る嗅神経とは別の神経です。三叉神経は、粘膜の感覚を司り、呼吸の空気や鼻水の存在を感じています。
その近くに、自律神経の「交感神経」と「副交感神経」が同時に通る神経節(神経の細胞が集まる場所)があります。
交感神経と副交感神経が同時に通る場所は、自律神経の影響を受けやすいと言われているため、鼻という部位は神経の分布上、自律神経の影響を受けやすくなっているのです。

透明な鼻水が適度に分泌されるのは、副交感神経によるはたらきです。鼻水が出るのは悪いことではありませんが、自律神経のバランスが崩れて、必要以上に鼻水が出てしまう現象はアレルギー症状だと言えます。寒暖差アレルギーは、鼻の問題ではなく、自律神経の乱れという全身の問題なのです。
寒暖差アレルギーへのセルフケア法は、自律神経のバランスを整えることが望ましいです。
ライフスタイルの中で、ペットボトル湯たんぽでお腹を温めたり、手のツボ刺激をしてみたりと、これまでの記事でもお伝えした方法で、ぜひ習慣付けてみてくださいね。

ペットボトル湯たんぽについては、こちらの記事で紹介しています。
https://www.on-and-do.jp/shop/information/tips_014

手のツボ刺激については、こちらの記事でご紹介しています。
https://www.on-and-do.jp/shop/information/tips_023

〈教えてくださった方〉​

奈部川 貴子先生​

美容アナリスト。顔ツボセルフケア研究家。美容ジャーナリストとしてスキンケア取材を通じて「肌が内臓の鏡である」ことに気付き、世界中にある顔の反射区・ツボ療法やフェイシャルリフレクソロジーを研究。鍼灸を学びながら独自のフェイスマップ®メソッドを確立。鍼灸師。​
著書 『美肌をつくる顔のツボ・反射区ケア 綿棒で1分押し!フェイスマッピング』​​(学研プラス)